私自身がきちんと使い分けていなかったのでびっくりしたんですが、確かにその通りです。
ビジネスマンが2ちゃんねるから学ぶべきことより
オープンソースや「ユーザー生成コンテンツ」を支えているのは、金銭的なインセンティヴではなく、ユーザーが情報を提供するモチベーションである。インセンティヴは報酬によって引き上げることができるが、モチベーションを上げる決まった方法はない。個人が情報を生産する目的は多様であり、その成果の尺度も決まっていないからだ。しかし一つだけいえることは、こうした多様な目的を許容する自由度が高いほどモチベーションを高めやすいということだ。だから、なるべくオープンにして参加の障壁を下げることが不可欠である。
■インセンティブ:他人をある地点から別の特定の地点へ連れて行きたいというときの「餌」になるもの。
■モチベーション:自分が今いる地点から別のどこかへ移動したいというときのエネルギーになるもの。
結果的には、お金だったり名誉だったり評判だったり、そういうものはインセンティブにもモチベーションにもなり得ます。でも、動きや働きとしてはまったく正反対なんですね。
インセンティブは pull = 引っ張る力として、モチベーションは push = 押し出す力として、働くんじゃないでしょうか。
これを間違えると
「モチベーションアップのつもりで目標管理制度を導入したら、目標に関係ないことはみんなやらなくなってしまった(インセンティブにしかならなかった)」
という悲劇が起きるんじゃないかと、ひらめきました。
インセンティブで変えることができるのは量だけ。到達点は一点、もしくはその延長線上の一点。どこかで麻痺してしまい、刺激に反応しなく(できなく)なる。
一方、モチベーションは質を変えることができる。到達点はどこになるかも分からない。たぶん、永遠に到達しない。
インセンティブを高めるような仕方で何かをやらせようとすると、短期的にはよくても中長期的には行き詰まるのではないか。そう感じました。
「ゆとり教育」はモチベーションへの導き方を間違ってしまった不幸な事例だと思いますが、入学試験合格、あるいはその先のいい就職というインセンティブはどこかで変えないとやっぱり行き詰まると思います。
これからいろいろゆっくり読ませていただこうと思っています。
とりあえず、このエントリーのお話は興味深いなぁと思いました。
モチベーションをうまく惹起できるようにインセンティブを設定する、というようなインセンティブの使い方が理想なんでしょうね。