2007年06月06日

専門家であること(その二)

以前、専門家であるということを書きました。その続編です。

カフェ・ヒラカワ店主軽薄 - 『街場の中国論』を読む。」に、専門家についての素晴らしい考察があり、紹介したく。

専門性と判断力はほとんど、無関係だと思ったほうがよい。
専門家だからよく知っている、というのはあながち間違っていないでしょう。 でも、専門家であることを自覚していると、逆に「自分が知らないこと」に対して無自覚になる傾向があります。このことの危険性を、するどく指摘しています。

ある意味で、専門性とは期間限定、場所限定の言葉だからだ
これは前回のエントリにも通じるところがあります。 何かに特化しているということは、限定している/限定されているということでもあります。
先日、山形 浩生の 『新教養主義宣言』について「射程と有効期間の長い話しのできる知性だなと思う。それを教養と呼ぶかどうかは別にして。」という一言書評を書いたのですが、やはりこれは教養と呼ぶべきなんでしょうね。

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2007年05月30日

携帯メールの影響?

携帯メールの使い方や文体が会話や思考にも影響する、云々という記事を最近立て続けに目にしたので。

まずは、松村太郎さんのCNET Japan Blog - ケータイ時代のスタンダード:『「泣き顔」 - 会話表現に入り込むメール表現』から。

 先日原宿を歩いていたら、(略)女の子の口から妙なフレーズが出てきた。
 「幼稚園でお砂遊びしてたら雨降って来ちゃったの泣き顔。」
(略)
 こどもが口に出して喋っていたのは、ケータイのメールなどで使われるある種の文法の基本みたいなモノ、つまり句読点を文脈に沿った(もしくは自分のトレードマークみたいな)絵文字に置き換えていく文法を、そのまま読んでいるのだ、と分かる。微妙なニュアンスや表情を文章に織り込むことが出来る絵文字によるデコレーションを、自分の会話に採り入れているのだ。
書き言葉が話し言葉に影響されて、、、というのは割りと目にしますが、話し言葉が書き言葉(?)に影響されて変化していくというのは珍しい現象なのでは、とびっくり。 小さい女の子が自分で携帯を使っているとは思えないので、お母さんからの影響でしょうか。

そして、バンダイネットワークスによるアンケート調査、 <中高生の携帯電話メール/メールアドレスに関する調査>の結果。

1 日に携帯電話で受信するメールの数は、「41 通以上」が30%と、非常に多いことが分かります。しかし、その内訳として、企業からのお知らせメールやメールマガジン等の受信数は「1〜5 通」が60%と、全体のメール受信数に対してはさほど多くありません。
アンケートでは明示されていませんが、おそらくほとんどは友達や仲間同士のメールですね。

そして、我が内田樹さんの「内田樹の研究室 - 日本語壊滅」とそこで知った日本語学のゼミで行われた携帯メールによるコミュニケーションの実態調査。
こちらの研究は大学生を対象に、日本語テストで「中学生レベル」「高校1年生レベル」「高校3年生レベル」と分類して、一日のメール送受信回数を調べたらとっても高い(マイナスの)相関関係があった、とのこと(国語力の低さと回数の多さが比例する)。

頭で考えてゆっくり伝えることより、その場で感じたことを短いフレーズや絵文字でぱっと伝えること。これは確かにコミュニケーションのひとつではあるけど。
そして「おはよう」とか「最近どう?」という挨拶は、「あなたのことを認知していますよ」と伝えることが一番大切なのであって、それ以上でもそれ以下でもない、ということを頭では理解していても。
仕事では毎日数百通のメールを受け取っていることを何とも思っていないのに、毎日数十通の携帯メールと聞いて驚いたりそりゃそうだろうと思うのはおかしいのだけど。
何か決定的に変わりつつあるな、と思わずにはいられない。

ラカンなら何というだろうか。 象徴界の力が弱くなっている、とか?

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2007年05月23日

紹介: 世界に広がるアルゴリズム体操・行進

日経BP Onlineの記事渋谷で出会った「行列ができる歌声」経由でアルゴリズム体操とアルゴリズム行進がすごいことになっているのを知った。びっくり。

フィリピンの刑務所で967人による世界記録を狙ったアルゴリズム行進。なぜフィリピン。なぜ刑務所。

スウェーデンの日本語の授業でアルゴリズム体操。これはまあ日本語の授業だからわかる。

ストックホルムの街中でスーツに身を包んだいい大人によるアルゴリズム行進。ちょっと分からなくなってきた。

これはもう全然分かりません。イギリスの19才の女の子がセーラームーンのコスプレしてアルゴリズム体操。(Cosplayって今や英語なのね。)

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